紀平さん4CC優勝おめでとう。そして、マスコミ報道とSNSについて

  4大陸選手権は、SP5位のハンデを乗り越え紀平さん優勝しました。本当におめでとう。この人の自己分析、調整能力、実行力は16才という年齢をふと忘れさせるほどのもので真の実力者としてその地位を世界的に認知されつつあることを感じます。

 繰り返しになりますが、私はフィギュアスケートに関しては素人であって、細かい技術を評価する能力はありません。が、演技が一つの淀みない作品として完成度が高く、多くの人がそれを美しいと感じ、繰り返し見たいと思う人が大勢いること、中毒性が高いことはこの人の技術はやはり確かなのだと思う。国際試合でジャッジがそうGOEやPCSの評価が割れることなく高評価を下していることもごく自然だろう。

 報道に偏りがあり、全日本優勝者を差し置いて4大陸注目選手として大見出しを飾ったり、テレビ中継で最初から最有力者のように扱われていることからそのことに不快感を感じている人たちが少なからずおり、不快に思う気持ちもわかります。が、それは本人乗責任でも、所属している芸能プロダクションも関係ないでしょう。なにか、マスコミや芸能プロダクションが忖度をISU やら日本スケ連にさせているかのような発言は到底ありえないことであり、さらにはジャンプの技術もジャッジに忖度させて大会で爆上げさせている(3Aは紀平ジャンプなどと揶揄する)などという発言はどうしてできるのだろうか? マスコミが過度に持ち上げるからそれに対する反発であることはまあ理解できなくもないが、この人は久しぶりに出現した宝物のような選手です。子供の頃から努力を重ねた天才が花を咲かせようとしているのです。過去の遺恨に囚われ大切な宝物を壊すようなことはやめようではありませんか。

 引退したフェルナンデス選手が、自身がアンダーローテートを不当に指摘され減点されたことに不快感を持っていて、URよりもプレローテートはどうなんじゃ、とインタビューで発言していた事に関し、これを紀平選手やロシア選手に対してのこと、と曲解してSNSで発信している人がいましたが、彼は、自分の出場していたライバルにプレローテーションが目立つ人がいるがこれが問題と言っているのであって、紀平さんやロシア選手に関しては、ティーンエイジャーが3Aやクアドに挑戦しているが、それが良いことか悪いことかは、数年先にならなければわからないと言っているに過ぎない。これは、成長期の女子が、体が小さいうちに高難度ジャンプを跳んでも、選手生命のなかで技術を維持できるかどうかを危惧しているのであって、論点が全く違うのだ。

 今、日本のフィギュア界はようやく長いロシア革命を打ち破る絶好な好機を得たのです。その若い世代の旗手が紀平さんでそのfollowerが次々と名乗りを上げるでしょう。その流れを繋ぐためにも、世界に対峙する日本選手をどうサポートするか一般のファンもマスコミもデリカシーを持って考えたほうが良いのでは?