紀平さん

 フィギュアスケートシーズンも佳境に入り、ビッグニュースも飛び込んできています。NHK杯に引き続きフランス杯でも紀平さんが見事な逆転優勝を収めました。

 バンクーバーオリンピックからソチオリンピックにかけて、女子フィギュア界は浅田選手vsキム・ヨナ選手の図式が出来上がっておりました。バンクーバ前は日本女子選手層は厚く、かの荒川選手→村主選手→浅田選手→安藤選手、中野選手→村上選手→鈴木選手等々錚々たる選手が鎬を削っておりました。ソチあたりでロシア勢の台頭が目立つようになり、ソトニコワリプニツカヤ選手が大活躍しました。以後、所謂エテリ組というロシア選手がジュニアから続々とシニアに上がり、そのピークは16-17年のメドベージェワ選手と17-18のザキトワ選手です。この二人のトータルパッケージは凄まじいもので、これまでの日本選手ではまず太刀打ちできないレベルでしょう。それは、羽生選手の絶対的強さに対抗できる選手が男子に居ないのに似ています(4回転の怪物であるネイサン・チェン選手を持ってしても、演技構成だとか、ジャンプの質だとか、トータルにみるとどうしても見劣りするのと同じ)。

 NHK杯とフランス杯2大会の紀平選手の躍進は世界に衝撃をもたらしました。トリプルアクセルの威力はやはりすごいのか?

 14才のころ紀平さんはISU 公認大会で3Aを含む8トリプルを成功し、一時話題になりましたが、この頃はまだ子供体型で、大会によって浮き沈みが激しく、次代の女王という風格は全くなかったですね。

 今回の3A-3T 3Aが衝撃をもって世界に発信されましたが、これは昨年全日本大会で既に披露しており、この時3位表彰台に乗っています。更には、そのすこしまえにジュニア全日本選手権でSP6位から、冒頭の3A-3T-2T (tano) +3Aという恐ろしい構成をクリーンに決めています。これを見たときには来年に向けなにかやばいものを見てしまった、と思いながら今シーズンを待っていましたが、やはり、やってくれました。

 失敗があった時のとっさの構成変更など、羽生選手並み。いや、恐れ入りました。

おそらくはロシア勢とガチンコ勝負出来るのは紀平さんだけでしょう。3Aがクリーンに決まらないとSP80 FS150はでないので、これが必要条件になりますが、、、。

来季は 4Tか4Sをプログラムに組み込むそうですから、全て揃うと、男子並みの得点になる?

 

 フィギュア選手は〇〇ちゃんと呼称されることが多いけれど、紀平選手は紀平さん、て呼ばれることが多いんですよね。